メニュー

起立性調節障害(OD)

〇起立性調節障害とは

起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation:OD)は、自律神経の働きが乱れることで、立ち上がった際に血圧や心拍数の調節がうまくいかず、めまいや立ちくらみ、倦怠感などの症状が現れる病気です。

思春期前後の小学生高学年から高校生に多く見られ、特に朝の起床時や午前中に症状が強く出る傾向があります。午後になると症状が軽減し、夕方から夜にかけて元気になることもあります。

 

〇主な症状

以下のような症状が3つ以上当てはまる場合、起立性調節障害の可能性があります。

  • 立ちくらみやめまいを起こしやすい

  • 立っていると気分が悪くなる、ひどくなると倒れる

  • 少し動くと動悸や息切れがする

  • 朝なかなか起きられず、午前中は調子が悪い

  • 顔色が青白い

  • 食欲不振

  • 腹痛をときどき訴える

  • 倦怠感や疲れやすさ

  • 頭痛

  • 乗り物に酔いやすい

これらの症状は、学校生活や日常生活に支障をきたすことがあります。また、午後からは元気になるため、周囲から「怠けているのでは」と誤解されることもあります。

 

〇原因

起立性調節障害の原因は、自律神経のバランスの乱れによるものです。自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、心拍数や血圧、体温などを調節しています。

思春期のホルモンバランスの変化や、ストレス、睡眠不足、運動不足などが自律神経の働きに影響を与え、症状を引き起こすと考えられています。

 

〇診断

起立性調節障害の診断には、問診や身体検査、血液検査などを行い、他の病気を除外した上で、「新起立試験」と呼ばれる検査を行います。

新起立試験では、10分間安静に横になった後、立ち上がり、血圧や心拍数の変化を測定します。この検査により、以下の4つのタイプに分類されます。

  • 起立直後性低血圧(INOH)

  • 体位性頻脈症候群(POTS)

  • 血管迷走神経性失神(VVS)

  • 遷延性起立性低血圧(delayed OH)

それぞれのタイプに応じて、治療法や生活指導が異なります。

 

〇治療

起立性調節障害の治療は、生活習慣の改善が基本となります。

  • 規則正しい生活リズムを整える

  • 十分な睡眠をとる

  • 朝食をしっかり食べる

  • 適度な運動を取り入れる

  • 水分や塩分を適切に摂取する

これらの生活習慣の改善に加えて、必要に応じて薬物療法や分子整合医学的なサポートを行います。また、学校や家庭での理解と協力も重要です。

 

〇当院の取り組み

あわのこどもクリニックでは、起立性調節障害の診断と治療に力を入れています。漢方薬や分子整合医学(オーソモレキュラー療法)を取り入れた治療も行っており、お子さま一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの治療を提供しています。

お子さまの朝の不調や体調不良でお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。スタッフ一同、丁寧で温かい対応を心がけております。

 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME