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嘔吐時の対応

注意するポイント

1) 嘔吐をきたす危険な症状・経過が無いかの確認

2) 嘔吐のときの水分のとり方

 

1) 嘔吐をきたす危険な症状・経過が無いかの確認

 

お子さんが嘔吐するとご家族としては本当にこわい思いをしますよね。でもほとんどは胃腸炎などが原因で、頑張って乗り越えることが可能なものです。そのためポイントとして危険な病気の可能性がないかをチェックすることが大切です。

 

◯血便: ※かならずうんちの写真をとって担当の先生と情報共有しましょう!

腸重積:いちごゼリー様とも言われるような、ちょっと混じるようなものではないかなり強い血便→緊急

生肉摂取や卵を触った、農場に行ったあと:時に細菌性腸炎の可能性があります→お知らせください

胃腸が荒れたための少量の血便:下痢が続いており、ちょっと混じる程度→通常緊急ではありません

肛門の周囲が荒れているための出血:下痢が続いたり、おしりがかぶれやすいお子さんの場合→通常緊急ではありません

 

◯強い頭痛:

髄膜炎:発熱、嘔吐、頭痛が主要な3症状となります。

 

◯頭をぶつけた(頭部打撲)あと:交通事故や階段から落ちたなどの後に嘔吐が生じたときなどは注意が必要です(リンク)。特に意識障害が生じるようならば緊急となります。

 

◯新生児の嘔吐:

肥厚性幽門狭窄症:生後4週頃から発症する、噴水のようにビューっと出す嘔吐が特徴とされています。

 

◯他の重症疾患の一部:

意識障害(ぼーっとする、目線が合いにくいなど)や過度にぐったりしているときは受診しましょう。

 

2) 嘔吐のときの水分のとり方

上記の重症疾患を除くと、ほとんどが胃腸炎による嘔吐となります。その際に大切になるのは水分・食事のとり方です。

 

・吐いたすぐには飲ませない(胃腸を休ませる):胃腸が受け付けられなくて嘔吐として戻してしまうわけなので、心配とはいえすぐに飲ませたり食べさせる行為は疲れている胃腸を無理に働かせることになります。吐いたら少し胃腸を休ませましょう(30分程度)。ただし昔はずっと休ませて点滴などで、という時代もありましたが、今はあまり長く休ませると腸の回復が遅れるという考え方が重要とされてきたので、少しずつ再開していきます。

 

・少量の水分から再開(脱水を治す):30分程度休ませたら少しずつ水分から開始してみましょう。スプーン1杯程度を数分ごとにあげてみて、嘔吐しないようならば徐々に増やしていきましょう。

 

・栄養の再開:嘔吐し、水分を少しずつ始めたらなんとか4時間くらいの間には通常の食事(おっぱいや粉ミルク含む)を再開することを目指しましょう。

 

よくある質問

Q:吐いたあとはおっぱい(母乳)は止めたほうがいいの?

A:母乳を続けてもらっても構いません。ただし量には注意しましょう。赤ちゃんが欲しがる気持ちと胃腸が受け付けられる状態かどうかは一致しません。

 

Q:普段粉ミルクをあげています。薄めて使ったほうがいいですか?

A:通常粉ミルクを薄める必要はないとされています。どちらかというと大切なのは飲ませてあげる量と間隔です。

 

Q:吐いた後にはスポーツ飲料を飲ませたほうがいいでしょうか?

A:スポーツ飲料やジュース、炭酸飲料はさけましょう。胃腸炎などの際の初期の水分補給としては濃すぎます。

 

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