水痘(みずぼうそう)
◯病名
水痘(みずぼうそう)
◯原因となるウイルス
水痘帯状疱疹ウイルス
◯症状
2週間くらいの潜伏期を経て、全身に水疱(中に水を含んで皮膚が盛り上がること)ができる病気です。最初の最初は水疱というよりは紅斑(赤いボツボツ)で発症します。最初の1個2個のときは何かなと思うくらいなのですが、またたく間に全身に拡がります。強い痒みを持ちます。掻きむしると痕に残りやすいので注意が必要です。発熱は出ることも出ないこともあります。7-10日くらいで痂皮化(かひか、と読みます。かさぶたになることです)し、治癒します。
◯治療法
抗ウイルス薬の内服を行うことがあります。全例に使用するかどうかは議論のあるところで、お子さんの状態や、発症からの日時を参考にかかりつけの先生と相談することが必要です。
またかゆみのコントロールが大切です。かゆみ止めの塗り薬や飲み薬で対処することがあります。
◯おうちで注意すること
引っ掻いて、水疱をこわさないように、爪は短くしておくとよいでしょう。お風呂についても、さっと汗を流してしまうほうが痒みを抑えられるかもしれません。ただし熱いお湯は血行を良くし、痒みを強くするため、ぬる目のお湯でさっと汗を流すこと、そして決してこすらないように、ポンポンと優しく押さえる感じでお湯を拭き取ってください。
◯院長からの一言
先天性心疾患の術後や、川崎病などでアスピリンを服用している方は主治医の先生に、水痘にかかったときにはアスピリンをどうするか相談しておいてください。基本的には一時的に中止するか、他の薬に一時的に変更するのどちらかです。事前に相談しておくことが大切です。
◯注意するポイント
発熱が先行することもあり、発症のタイミングが抗ウイルス薬の投与には重要です。メモしておきましょう。また完全に痂皮化するまでは登校できませんので注意してください。
まだかかっていない方は、一番大切なのは予防接種での予防です。まだ打っていない方はぜひかかりつけの先生と相談してください。