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上室期外収縮(心房期外収縮)

[2019.09.23]

こんにちは、院長の面家です。

 

先日まで学校心臓検診での心電図異常のお話をしていました。今日も祝日ですが、岐阜県医師会心電図解析委員の仕事として、2つの小学校の心電図を判読していました。平日は平日で何かと忙しいので、まあこうやって休みの日にのんびり解析するのが性に合っているのかもしれません。

 

今日解析した中にも見られた、上室期外収縮についてお話します。

 

上室期外収縮

上室性期外収縮、心房期外収縮、心房性期外収縮 全部一緒です。方言です。私たちにしてみると、「ありがとう」「おおきに」「Thank you」とどれを聴いてもぱっと感謝の気持ちなんだな、ってわかりますが、心臓の病名になるとちょっと違うと心配になりますよね。こういったことは多いのでまた折に触れて、これとこれは一緒です、ってお伝えします。ちなみに私は場所がはっきりわかる心房性期外収縮って表現がしっくり来て、言いやすいです。

 

英語名:supraventricular premature contraction (SVPC)

    premature atrial contraction (PAC)

    atrial premature contraction (APC)

やっぱり英語も面倒ですね。。。

 

期外収縮というのは「期」を「外す」つまり音楽のリズムを外すことをいいます。一般的には本来心臓が動くべきタイミングよりも早く心臓が収縮するように「心房(心室の上)」から異常な指令が来てしまう状態です。

 

本来のタイミングよりも早く心房が動いてしまう原因には

・傷んでいる場所がある

・過剰反応しやすい状況にある

・上記2つのあわせ技

があります。

 

先天性心疾患で心臓にメスが入っているとき、加齢により傷んだ組織がある、そういったところから異常な電気信号が出現します。

また過剰反応としては、発熱、運動、興奮、電解質異常などの心房筋に対して過剰な刺激が入ったときなどが挙げられます。

 

基本的に連発しなければ大きな問題にはならないものです。しかし連発していないかどうかは、検査室でほんの数十秒から1分程度しかとらない、安静時心電図では完全な評価は困難です。そのためホルター心電図(24時間心電図)や運動負荷心電図を行い色々な生活の中での不整脈の出現状況を確認することが大切です。

 

次回はこれに関連づいたものを勉強してみたいと思います。では。

 

 

 

 

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