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心電図異常を指摘されたら その1

[2019.09.19]

こんにちは、院長の面家です。

 

今回からは「心電図異常を指摘されたら」というテーマでお話しさせていただきます。先日一度同様のテーマで少し触れましたが、多くのアクセスを頂いていたようで、もう少し踏み込んでお伝えしたいと思います。

 

 

岐阜県では小学校1年生、4年生、中学校1年生、高校1年生の各学年で心電図を用いた学校心電図検診を行っています。

この検診で何がわかるのか?何を早期発見したいのか?ということについてみていきます。

 

1) 心電図って何?

2) 心電図異常:脈拍異常

3) 心電図異常:波形異常

 

今回はさっそく1)から進めて行きましょう。

 

1) 心電図って何?

 

心電図って何でしょうか?体の表面にシールやクリームをつけたクリップを着けることによって、心臓から流れている微量な電気を検知して、それを波の形としてあらわす検査法です。放射線も使いませんので被ばくもなく、ごくまれにテープやクリームにかぶれる人はいますが、基本的に副作用のほとんどない検査(非侵襲的)の代表格として用いられます。

 

心臓は小さな心筋細胞という細胞の塊で、それが電気の刺激を受けてリズムよく動くことで、その内側に持っている血液を絞り出すようにして送り出します。

 

心臓は複雑な形をしており、代表的な4つの部屋(右心房、左心房、右心室、左心室)が協調して動きます。そのそれぞれが電気を発します。それぞれを個別に評価(実際には全くの個別ではないのですが)するために両手両足、胸に6か所からの電気信号を受け止めるようになります。学校心電図検診では地域によっては、それを簡略化してもう少し少ない電極(シールやクリップ)数で検査するところもあります。

 

こんな機械を使います。決して痛い検査ではありませんので、安心して検査を受けてくださいね。

 

正常だとこんな感じの波形になります。

それぞれにアルファベットで名前がついていて、Pから始まり、Tまで(まれにUまで)の波の形を総合的に判断して診断します。

 

おおまかに、

P:心房の筋肉が収縮している信号

QRS:心室の筋肉が収縮している信号

QからT:このQからTまでの時間は心室の筋肉が収縮し、その後回復している時間を意味します

 

 

明日以降はその検査でわかる事柄をみていきます。

では。

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