夜尿症 その4
こんにちは、院長の面家です。
今日は夜尿症の最終章です。
4) そのほか(生活指導等)
生活指導:
治療の中に入れようとも思ったのですが、基本的でとても大切なのでこちらにしました。
ちなみに生活指導は立派な治療です!特に小学校入学前でご相談にいらっしゃる方にも十分使用可能なので幼稚園で困っている方必見です。
考え方としてはシンプルです。夜尿は膀胱という袋におしっこという水を入れ、溢れたらでるというものです。そのため、貯まる水の量を調整使用というものです。
●膀胱を空にしてから寝る
・寝る前には必ずトイレに行く
・お布団に入って寝るまでに30分以上経ってしまったらもう一度トイレに行く
●夕方以降の水分を控える
・夕ご飯は早めに済ませる
・夕食の水分を控える(味噌汁なども具中心でお汁は少なめに)(日中は水分摂取を十分にしてください)
・家族も協力する(周りがゴクゴクと水分を摂っていて、本人さんだけ飲んじゃダメというのは辛いですよね)
●睡眠時間の調整=膀胱におしっこを溜める時間を意識する
・早起きする(1時間寝坊をしたらその分多くおしっこを貯めなければいけません)
・疲れて早く寝てしまった(家族イベントなどで疲れて早く寝てしまったのは仕方が無いですよね。。。)
・☓ 夜寝るのを遅くするというのはダメ。寝ている間に成長ホルモンなどがでます。夜ふかしさせて寝る時間を短くするのは夜尿よりももっと大切な成長の観点からおすすめできません
●睡眠の充実
・お腹を冷やさない
・怖い夢(お子さんは夢の中でおしっこをしてしまうと、一緒におもらししてしまうことがあります)
・いびき
その他:
・お母さんの子育てが悪いからおねしょしてしまうのではありません:もちろん前述したとおり、夕方以降の水分摂取や寝る前のトイレトレーニングなどは改善の余地はありますが、これはお母さんだけの問題ではありません。お父さんやおじいちゃんおばあちゃんも含めた家族の課題です。お布団を干したり、余分にパジャマを洗ったり、本当お母さんは頑張っています。
・本人を責めない:結構多くのご家庭でご本人が一番気にしていないことが多く、もどかしい思いをされているのではないでしょうか?外来にも「別に困っていないよ、お布団干すのはお母さんだもん」とかって言われると、お母さんの顔つきが厳しくなる様子が見られます。。。ただし、責めておねしょが改善するのであれば責めてもいいのかもしれませんが、本人の自尊心を傷つけるだけです。本人とおねしょしない方がいいよね?だったらどうしたらいいと思う?病院の先生がこういうことを気をつけたら良くなるって言ってるけど、一緒に頑張ってみようか、というような形で勧めていただけるとよいかもしれません。
以上、4回の連載となりましたが、いかがでしたでしょうか?お困りの方は気軽にご相談ください。
当院はあえて「夜尿症外来」として時間を用意していません。それは、その時間に当院を受診するということは夜尿であるとわかってしまうため、年齢によっては本人が気にしてしまうことを考慮してのことです。初回はゆっくりお話したいので、午後の専門外来にご案内しますので、事前にお電話いただき、14:30-15:00の専門外来でお話しましょう。その後の定期外来は当院は予防接種のお子さんや心臓病のお子さんと一緒にお待ちいただく、非感染患者さん専用の待合室があるので、何で受診されているのかは周りには一切わかりませんので、夕方学校が終わったあとに通院していただけます。
では