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心雑音を指摘されたら〜幼稚園から学校健診〜

[2019.03.27]

こんにちは院長の面家です

 

今日は心雑音の第3回目です。

 

前回の新生児編・乳児編でも触れたように、年代に応じて心雑音の意味合いが変わってきます。今回は幼稚園での健診や学校健診での心雑音についてまとめてみたいと思います。

 

ポイントは心雑音に加えて次の2つがあるかどうかです。

 

①過去の健診での心雑音の有無

 

過去の健診での心雑音の有無がこの時期の心雑音に関わる重要なポイントになります。多くの重症な先天性心疾患は胎児期もしくは新生児期にチェックされて、すでに専門医のもとに到達していることでしょう。そうすると一般には軽症の先天性心疾患の可能性しかないように思えます。

 

実際には心房中隔欠損のような大人になるまでにしっかりと治療すればよいタイプの先天性心疾患が見つかることが多いです。これはもともと心雑音がはっきりしないくらい小さくて、幼少期は動いたり、泣いたりしてよくわからなかった患者さんや成長に伴って徐々に心雑音が大きくなって見つかる患者さんが該当します。

 

もう一つの重要なポイントは後天性心疾患です。後天性とは生まれたあとに出現する心疾患です。広い意味では大人の心筋梗塞や不整脈もこれに該当します。ただし心筋梗塞などはまれで、学童期などに心配になるのは、心筋症などの出現です。心筋症とは心臓の筋肉が徐々に負担を受けて変化していく病気です。薄くなって伸び縮がうまくできなくなる拡張型心筋症や、心臓の筋肉が分厚く変化し、しなやかさを失う肥大型心筋症などがその仲間の病気です。これらは徐々に進行してくるため、心雑音の聴診や学校健診での心電図検診で早期発見を目指しています。

 

 

②発熱・運動など

 

ここは前回の乳児期とほぼ同じです。発熱と同様にこの時期は健診の診察前の運動も同じように心臓の拍出を増やしている状態なので同じことが言えます。

 

健診だけでなく、予防接種前の診察で心雑音を指摘されることがありますが、もう一つ風邪をひいて病院を受診したときなどに心雑音を指摘されることがあります。このときは本当に心疾患があるときと、無害性の雑音の可能性もあります。

 

心雑音とはそもそも本来の血管や弁のサイズと血流が合わないときにでるものや、本来存在しない場所に血液が流れて生じるものです。心臓の中に孔が空いた状態、心室中隔欠損や動脈管開存などがそうですね。一方、本来の太さはほぼ正常でも、流れる血液量が増えたときにでる雑音などもあります。ホースで水撒きをしたことはあると思いますが、ホースを押さえて遠くに水撒きをしたときに、プシューという音がしたことはありませんか?血管が細くなったときというのはホースが押さえられたときに相当します。一方、ホースを押さえなくても、元栓を思いっきり開いて水の量を多くしたときもジャーっと大きな音がでますよね。これが発熱のときなどです。感染で発熱がでたり、運動直後とかは体を流れる血液量が一時的に増加します。でも血管はすぐには成長しませんので、一見蛇口を大きく開いたときみたいな状態になります。これはホースが細くなくても生じますので、無害な雑音となります。もちろんホースが細くないので、体重増加不良とかはありません。

 

まとめ

 

以上のように、幼稚園から小・中・高校生の時期の心雑音は新生児期に発見しきれなかった心疾患や、または後天的に発症した心疾患を発見するための大事な情報となります。心雑音を見つけてくださった先生に相談し、病的な心雑音の可能性が高い場合は、地域の専門の先生を紹介してもらい受診しましょう。無害な心雑音が疑われて、急がない場合はいつ再度心雑音をチェックしてもらうかも確認しましょう。

 

不安でしょうが、全国の小児循環器科の先生や小児科で心臓外来を行っている先生がたの診断率は非常に高いのでまずは受診し、説明を受けてください。

 

ではまた。

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