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心不全web講演会

[2019.09.12]

こんにちは院長の面家です。

 

9/10に心不全治療薬「トルバプタン」についての研究会がありましたので受講しました。

 

テーマは「トルバプタンの可能性を探る〜最新の知見から〜」というもので、三重大学循環器内科の土肥先生が講師でした。トルバプタンとはサムスカの名前で処方される薬剤で、腎臓から水強く引き出し、水分負荷を減らすことにより心不全を減らすことが可能な薬剤です。

 

他の利尿剤では十分に体液を減らすことができない重症な方を想定した薬剤です。私も岐阜県総合医療センター時代は本薬剤を治療に用い、心不全患者さんの水分管理に役立てていました。ただし、まだ特殊な薬剤という位置づけでした。近年は徐々に情報も集まり、慎重に用いる範囲では非常に有用で安全性も維持されている薬剤であることもわかってきました。

 

今回の土肥先生の紹介してくださった症例や論文ではトルバプタンも有用な一つの利尿剤としての使用がなされてきている印象を持ちました。古くからあるフロセミド(ラシックス)、スピロノラクトン(アルダクトンA)もよい薬なのですが、ある一定量を超えるとそれほど効果が増えず、副作用としての電解質異常などのリスクだけが増えるような印象があり、トルバプタンを作用機序の異なる利尿剤としての使用を行いたいと思っていたので、まさしくそういった使用方法がされつつあるのだと感じました。

 

やはり医師として作用機序までイメージしながら薬剤を使用することはとても重要だと思います。心不全患者さんのメリットが最大化し、副作用などのデメリットが最小になるように、古くからの薬と新しい薬をバランス良く使用したいものだと思いました。

 

 

クリニックの近隣では手足口病第二弾が流行中です。溶連菌も流行っています。気になる症状がありましたら、気軽にご相談ください。では。

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